お知らせ令和6年度9月学長記者会見
令和6年度9月学長記者会見
- 日時
- 2024-0930
- 場所
- 県庁記者会見室

▲説明をする北野学長
【事項1】文部科学省「高度医療人材養成拠点形成事業」に採択(医学部)
~低侵襲手術とAIのクロスイノベーション(MIRAI Project)~
文部科学省は、高度な臨床・研究能力を有する医師養成促進支援として、全国の国公私立大学を対象に、各大学の特色ある高度医療人材養成拠点形成事業を公募しました。
8月26日付で、本大学医学部が申請した 「低侵襲手術とAIのクロスイノベーションによる高度医療人材育成拠点の形成」 事業が、採択されました。
本事業は、医師の働き方改革の中で、研究・教育体制の工夫と強化により、高度な知識と技能を有する医師を養成し、我が国の医学・医療の発展と研究・教育力向上を目的としていおり、令和6年10月1日からスタートし、6年間の予定であり、総事業費は2億2000万円です。本学が応募したタイプB特色臨床研究基盤人材養成拠点は、52件の申請があり30件が採択されました。
本学は、これまで「世界をリードする内視鏡外科手術」をビジョンの一つに掲げ、この分野の人材育成に取り組んできました。また、近年、医学部では国内大手企業との産学連携を通じて、AIを活用した革新的内視鏡手術機器の開発を進めており、国内外からその事業化や社会実装が期待されています。
今回採択された本事業は、10月に新設する「次世代医療人材育成支援センター (METIS:Medical Education, Technology and Intelligence System)」が主体として活動します。その特色は、各領域の専門家からなる「研究支援チーム」が、病院内の医療情報や医療画像、手術動画などのデジタルデータを「ビッグデータベース化」し、「倫理委員会・個人情報管理委員会」の承認の下、「AI・データサイエンス技術」を活用し、研究を加速化するとともに、AI・データサイエンスをはじめとする「医療DXの教育」を推進し、次世代を担う高度医療人の育成を効率よく実現します。
(1) 次世代医療人材育成支援センター(METIS)の設置によって、医学生全体で、包括的、効率的に研究力と教育力の向上が進み、持続可能な「高度医療人材育成サイクル」が期待されます。
(2) AI・データサイエンスを活用可能な高容量学内ネットワーク化と医療情報のデータベース化が進み、学部間や大学間、国際間の共同研究が加速し、新たな学問分野の発展も期待されます。
(3) 低侵襲手術とAIのクロスイノベーションによる開発研究が推進され、特許化や企業との共同研究、事業化が期待されます。
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【事項2】第50回万国外科学会にて大分大学医学部の医療AI研究が 2部門でBest Award受賞
8月25日~29日、「第50回 International Surgical Week (ISW:万国外科学会)」がクアラルンプール(マレーシア)で開催され、大分大学医学部消化器・小児外科学講座の“AI支援内視鏡外科手術”の研究発表が、2部門でBest Awardを受賞しました。
この国際学会は明治35年(1902年)に創設され、現在100カ国が参加する歴史ある学会です。
研究発表の中で、悪性の病気、いわゆる癌に関して最も優れた研究発表に与えられるKitajima Prize Award において、大分大学医学部 大学院医学博士課程2年生の藤島怜央 医師(研修医)が受賞しました。また良性の病気に関して最も優れた研究発表に与えられるGrassi Prize Awardにおいて、同じく大分大学医学部 大学院医学博士課程4年生の折本大樹医師が受賞しました。
世界各国からの応募に対して、研修医の受賞は、過去に例が無く、また同一大学同一講座から2部門のダブル受賞も初めてです。
藤島怜央医師は、「手術における出血時の安全な手術をガイドしてくれるAI手術支援システムの開発」について、折本大樹医師は、「強い炎症が起こった胆嚢に対して安全に手術を行うためのAI手術支援システムの開発」について発表しました。
現在、大分大学医学部では、福岡工業大学との共同研究で、AI医療機器開発をはじめ医療DXの産学連携研究を推進しており、今回の若手研究者の国際的学術評価によって、AI医療機器の更なる社会実装につながり、グローバル社会において活用されることが期待されています。
▶ 万国外科学会ポスター
【事項3】前立腺がんに対するフォーカルセラピー開始
限局性前立腺がんを対象としたフォーカルセラピー(局所治療)である「経皮的前立腺がんマイクロ波焼灼・凝固療法」を大分大学医学部附属病院腎臓外科・泌尿器科で開始する。
(1) 前立腺「全体」に対する治療ではなく、「がんが存在する場所だけ」に対する画期的な新規の治療である。
(2) 尿漏れや勃起障害が少なく、低侵襲な治療である。
(3) 先進医療B(特定臨床研究)として九州では唯一、大分大学医学部附属病院でのみ実施可能な治療である。
~尿漏れや勃起障害の少ない低侵襲な治療をめざして~
限局性前立腺がんを対象としたフォーカルセラピー(局所治療)
「経皮的前立腺がんマイクロ波焼灼・凝固療法」
先進医療 B(特定臨床研究)として九州で唯一、
大分大学医学部附属病院で開始(令和6年10月~予定)
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【事項4】大分大学開放イベント&ホームカミングデー
本学では、地域社会との連携・協力を推進するため、大学の研究活動やその成果を広く公開し、一般の方が気軽に訪問できる大学づくりに努めています。地域の皆様に大分大学の今を感じていただきます。
【大分大学開放イベント2024 ~地域社会とともに~】
日頃の研究成果等を様々な催し・展示で紹介するもので、例年大分大学学園祭最終日に開催しており、5,000名近い方に来場していただいています。
子どもから大人まで楽しめるよう、各学部の特徴を活かした実験・体験教室や展示、自治体や企業からの出展など約40もの多彩な企画を準備しています。
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▶ 足立信也大分市長による特別講演会
【大分大学ホームカミングデー2024】
同窓生に構内を自由に見学し大学の雰囲気を味わっていただくとともに、大学の現状を報告し本学に対する意見・提言をいただく場を設け、同窓生と本学との絆を深めることにより協力・連携関係を築き、併せて同窓会相互の交流を推進することを目的としています。
旦野原キャンパス第一大講義室にて、大分大学開放イベント特別講演会実施後、本学卒業生の粟井大分市教育委員会教育長を講師にお迎えしての講演会を皮切りに、同会場にて交流会を実施し、学生交流会館(ビ・フォーレ)に会場を移し、懇親会を開催します。
多くの同窓生の参加を心よりお待ちしています。
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【事項5】第23回大分大学ベンチャー・ビジネスプランコンテスト 最優秀賞が決定!
本学のベンチャー・ビジネスプランコンテストは、学部生と大学院生を対象に、研究マネジメント機構産学官連携推進センターが実施しています。
学生が自ら事業計画を考える能力、プレゼンテーション能力、イノベーションを生み出す力、そして起業家精神を養うことで、将来のキャリアを考えるきっかけを提供することを目的としています。
対象となるビジネスプランは、社会課題の解決や日常生活の改善を目指す事業、九州の特徴を活かした食や農業、観光などの事業、そして大学の研究成果を基にした事業です。
第1次審査は7月5日に締め切られ、13チーム22名から応募がありました。書類審査の結果、6チーム13名が最終審査に進出しました。
9月9日、教養教育棟第1大講義室において、最終審査会(プレゼンテーション審査)が実施されました。審査員は、大分県内の起業家や経営者、金融機関などから招かれた7名の実務者で構成され、厳正な審査が行われました。
審査会は、幅広い参加者が観覧できるよう、対面とオンラインのハイブリッド形式で実施され、合計74名が参加しました。また、昨年度から新設された企業賞は、共催である大分大学産学交流振興会の会員企業13社からそれぞれ授与されました。
審査の結果、最優秀賞には、理工学部創生工学科福祉メカトロニクスコース4年の下間球誠さん、理工学部共創理工学科知能情報システムコース3年の林修多さん、経済学部総合経済学科IBPコース1年の駒井一輝さんによる「CarGo Now!」が選ばれました。このビジネスプランは、自家用車を活用した効率的な物流サービスを提案するものです。その他、各種受賞や企業賞の授与も行われました。
プレゼンテーション終了後の質疑応答や審査会終了後の懇親会での意見交換を通じて、学生たちは今後、ビジネスプランのブラッシュアップに取り組んでいきます。さらなる発展が期待されます。
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▶ 受賞者一覧
その他の情報
【事項1】令和6年度(2024年度)秋季入学式の挙行
本学では、秋季入学式を挙行いたします。
入学予定の学生は、
1.大学院経済学研究科博士前期課程 5名
2.大学院経済学研究科博士後期課程 1名
3.大学院医学系研究科博士課程 7名
4.大学院工学研究科博士後期課程 2名
以上15名です。
■開催日時:令和6年10月1日(火)10:00~
■開催場所:大分大学本部管理棟第2会議室(旦野原キャンパス)
【事項2】大分大学学園祭が11月2日(土)から開催!
本学では、地域社会との連携・協力を推進するため、大学の研究活動やその成果を広く公開し、一般の方が気軽に訪問できる大学づくりに努めています。地域の皆様に大分大学の今を感じていただきます。
【第22回「医学部祭」(挾間キャンパス)を開催】
テーマ「夢を与える医学部祭」
本学医学部は、11月2日(土)・3日(日)の2日間、挾間キャンパスにおいて、第22回医学部祭を開催します。
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【第11回「蒼稜祭」(旦野原キャンパス)を開催】
テーマ「Novel」
11月2日(土)から11月4日(月・祝)の3日間、旦野原キャンパスにて、大分大学学園祭「蒼稜祭(そうりょうさい)」を開催します。今年のテーマは「Novel」です。昨年から一新した学園祭の更なる「新しい」挑戦を象徴するとともに、学園祭で生まれる「小説のような」ストーリーを描き出すという意味が込められています。
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【事項3】フィリピン共和国サン・ホセ・デル・モンテ市からの訪問団受入れ
~狂犬病対策に焦点を当てたオリエンテーションを実施~
大分大学では、グローカル感染症研究センターの西園センター長(副学長(研究推進戦略担当)、医学部医学科微生物学講座教授)が代表として実施した「医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム SATREPS)」(※)『フィリピンにおける狂犬病排除に向けたワンヘルス・アプローチ予防・治療ネットワークモデル構築プロジェクト』(2017年6月~2023年8月)等により、アジアをはじめとした世界の将来的な狂犬病根絶に向けた感染症制御能力の強化を目指し、アジアの中でも深刻な狂犬病流行国であるフィリピン現地での調査研究を実施しています。
今回、SATREPSの調査研究先でもあるフィリピンのサン・ホセ・デル・モンテ市から、狂犬病対策に焦点を当てたオリエンテーションのため、ローブス市長のほか、同市に関わるフィリピン国会議員、同市の災害リスク管理に関する委員会メンバーなど42名で本学を訪問したいとの依頼があり、グローカル感染症研究センターが主体となって受入れを行うこととなりました。
なお、訪問団は、災害リスク管理に関する委員会メンバー等で構成されることから、受入れにおいては、狂犬病に対する取組のほかにも、大分大学クライシスマネジメント機構としてグローカル感染症研究センターとともに同機構を構成する減災・復興デザイン教育研究センター(CERD)や医学部附属病院災害マネジメント総合支援センターの取組を紹介し、意見交換を行うなど、クライシスマネジメント分野における国際的な研究活動の推進につなげることとしています。
※「医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム SATREPS)」は、文部科学省と外務省の支援のもと科学技術外交の強化を目的として国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)と独立行政法人国際協力機構(JICA)が連携して実施するものです。西園センター長が実施したフィリピンの狂犬病SATREPS事業は、その内容が高く評価され、後継事業として新たにJICAに採択されました。この後継事業は、長崎大学と共同で行うJICA技術協力プロジェクトで、令和7年から5年間実施される予定です。
■開催日時:令和6年10月18日(金)10:30~
■開催場所:大分大学挾間キャンパス
【事項4】令和6年度第3回大分大学医学部附属病院市民公開講座
「あなたの健康寿命を伸ばすために大切なこと」
体重、血圧、血糖値が高い状態がつづくと慢性腎臓病や心血管疾患につながります。健康寿命を伸ばすには、できるだけ早いタイミングでこれらの対策が必要です。専門医のお話を参考にして健康寿命を見つめ直してみましょう。
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【事項5】「大分大学活き² プロジェクト2024」活動開始
大分大学活き²プロジェクトは、学生が自ら企画・運営するプログラムについて、その活動資金を大学がサポートするもので、学生の企画・運営能力の向上と、学生たちの活動が大学や地域社会の活性化につながることを目的としています。
今年度は、審査の結果、下記11件(地域交流 一般部門4件、地域交流 地域ニーズ探索部門1件、社会貢献部門2件、分大活性4件)の企画が採択され、活動を開始しました。
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【事項6】令和6年度「リカレント教育プログラム」について
おおいた地域連携プラットフォーム(協働事務局:大分大学地域連携プラットフォーム推進機構)では、文部科学省の委託を受け、「地域ニーズに応える産学官連携を通じたリカレント教育プラットフォーム構築支援事業」に取り組んでいます。
これまで、地域や産業界が求める人材ニーズに合ったリカレント教育を提供することをめざして準備を進めてきましたが、本年度からリカレント教育プログラムを実施することになりました。
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【事項7】令和6年度大分大学生涯学習講座
大学の先生や学生といっしょに学ぼう!
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【事項8】令和6年度(2024年度)後学期大分大学公開授業案内
大分大学公開授業では、本学公開授業に関心のある方を対象に大分大学の学生が受講する大学の正規の授業を開放します。
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【事項9】大分大学公開講座 「工作初心者のDIY入門・お湯で動く機械の工作」
丸2日取り組めば、1mmを大雑把に感じるようになり、「挑戦する自信」が得られます。
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【事項10】大分大学理工学部公開講座 「誰でもわかるDX(デジタルトランスフォーメーション)の話」
世の中で話題になっているDX(デジタルトランスフォーメーション)を分かりやすく解説し、例として情報セキュリティの実習を行います。
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【事項11】大分の教育の未来を見つめるシンポジウムⅨ「感覚をむく」
領域を超えてイノベーションを創造する2名のパネリストが、人間が既成観念を取り払い〔剥く〕、空間に対する指向性を高める〔向く〕ことで体感する2つの世界「そこに実在する空間を視覚以外の感覚でどう感じるのか」「そこに実在しない空間を聴覚でどう感じるのか」について追究します。
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